秘密の妊活日記~私と赤ちゃんが出会うまで~

妊活で分かった夫の無精子症からの奇跡を書いたブログ

不妊治療クリニックの空気

空気が読める…


という言葉がある。


空気には別に字が書いてあるわけではない。

だけど人間は

その場の気の流れを察っする

事ができる不思議な力をもっている。

 

と・・・私はおもう。

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

始めての不妊専門クリニック。

 


婦人科には何度も通った事はある。
だが「不妊専門」の病院に自分が来る事に
なるとは。。。。。信じられなかった。

 

 

そんな私の前に

 

不妊治療専門」

 

と書かれた看板・・・

現実が突き刺さる。

 

ついに来てしまった。

何だか恥ずかしく

誰にも見られたくない衝動にかられ

急ぎ足で中へ進んだ。

 


エレベーターに乗り最上階のボタンを押す。

 

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

今日は土曜日

 

朝の10時30
夫=マルオと一緒に
都内の不妊専門クリニックの扉をあけた。


そこには
二人がけの椅子が10隻ほど
他にも椅子が20個ほどだろうか。。。
みっちりと密集して受付の前に
用意されている。


そこには
ほぼ満席で人が座っていた。

 

夫婦で座っている人がいれば
女の人が一人で座っていたり
男の人が一人で待ってもいた。


年齢も様々で
静かに本を読んでいる人や
パソコンで仕事をしている人
目をつぶって寝ている人


とにかく
色んな人がいた。

 


この異様な空気に私は圧倒された。

 

誰一人として
大きな声で話す人はいない。

 

ただ、ひさすら自分の名前が受付で呼ばれる
事を待っている。

 

 

ー無・・・・ー

 

 

殺伐としていて
始めて感じる空気が流れていた。


ここが〝産婦人科〟で
お腹の大きな女性が横並びに
並んでいたとしたなら

「予定日はいつですか?」
「男の子ですか?女の子ですか?」

なんて言って会話するのかもしれない。

 


だけど。何度も言うが・・・
ここは

〝不 妊 治 療 〟

クリニックだ。

 

 

会話はご法度なのだ。

 

 

クリニックはとても綺麗で広い。
白と茶色を基調としていて
受付ではせわしなく3人の看護師さんが
動いている。
だけど。。。
誰も気にもしていない。

 


みんな、それぞれなんだ。

 


私はまだ、この重量感のある空気に馴染めず

 


キョロキョロ。。。

オドオド。。。。

 


こんなに不妊の人っているんだな・・・
改めて、この世の中不妊で悩んでいる人が
こんなにたくさん、いるという事を知る。

 

 

みんなバラバラだけど

共通していることはただ一つ。

 

 

この空間にいる

全ての人間は

みんな

自分の赤ちゃんを

「切」に望んでいるということ。

 

 

重い空気はそんな切実さが
積もって。。。ドンドン積もって
きっと生まれたものだろう。

 

 

みんな
いつか笑顔でこのクリニックを
卒業出来るように。。。

 

そして・・・

私は今日このクリニックに入学した

一年生なんだ。